農作物共済

加入できるのは

水稲と麦の耕作面積の合計が 10a以上の方が加入できます。
加入の申し込みは、毎年3月1日~5月1日の期間内に申込書を提出いただくことになります。

補償の対象となる災害

風水害、干害、冷害、雪害その他気象上の原因(地震および噴火を含みます。)による災害、火災、病虫害および鳥獣害です。

補償期間

水稲:本田移植期(直播する場合は発芽期)から収穫※するときまでです。

麦:発芽期から収穫するときまでです。

※「収穫」とは、通常の収穫期に収穫し、圃場から搬出することです。通常の圃場乾燥期間を含みます。圃場搬出後の事故は共済金の支払対象になりません。

 

引受(加入)方式等の選択

水稲保険メニューのご提案動画

令和3年産までで廃止になる一筆方式から切り替えていただく水稲保険メニューをご提案!

 

共済目的の類区分ごとに次の加入方式があり、共済責任期間が開始する前に申し出ることにより選択することができます。

 
共済目的 引受方式 補償割合
(支払開始損害割合
または支払限度割合)
補償の内容 一筆全損特例 一筆半損特例
水稲
陸稲
半相殺方式 8割(2割)
7割(3割)
6割(4割)
被害耕地にかかる減収量の合計が、その組合員の基準収穫量に支払開始損害割合を乗じた数量を超えるときに共済金が支払われます。 適用 申し出により適用
水稲
陸稲
全相殺方式 9割(1割)
8割(2割)
7割(3割)
すべての耕地の増減収を相殺した減収量が、その組合員の基準収穫量に支払開始損害割合を乗じた数量を超えるときに共済金が支払われます。 適用 申し出により適用
水稲
陸稲
地域インデックス方式 9割(1割)
8割(2割)
7割(3割)
類区分ごと、統計単位地域ごとに基準単収を設定し、当年の統計単収が基準単収を下回り、その減収量が基準単収に支払開始損害割合を乗じた数量を超えるときに共済金が支払われます。 適用 申し出により適用
水稲 品質方式 9割(9割)
8割(8割)
7割(7割)
減収または品質の低下によって、生産金額が基準生産金額に支払限度割合を乗じた金額を下回ったときに共済金が支払われます。 適用 申し出により適用
災害収入
共済方式
9割(9割)
8割(8割)
7割(7割)
減収または品質の低下によって生産金額が基準生産金額に支払限度割合を乗じた金額を下回ったときに共済金が支払われます。 適用 申し出により適用

※一筆方式は、令和4年産から廃止。

※表示が途切れる場合は「右にスワイプ」で内容を表示します。

 

ワンポイント

①全相殺方式、品質方式及び災害収入共済方式は、原則として次の加入要件を満たす方が選択できます。
全相殺方式 収穫量のほぼ全量を客観的に把握できる乾燥調製施設(カントリーエレベーター等)に搬入する方。
青色申告書等関係書類によって収穫量を把握できる方。
なお、令和4年産からは、確定申告書(白色申告)の添付書類等により水稲に係る収穫量が確認できる方も選択いただけます。
品質方式
災害収入共済方式
収穫量のほぼ全量を農業協同組合等に出荷し、銘柄ごと品質等(農産物検査等による規格等)ごとにその数量を過去5カ年程度および今後も把握できる方。
②基準収穫量とは(半相殺方式、全相殺方式)

 基準収穫量は、平年収穫量(平均的に発生する被害も含んだ収穫量)のことで、耕地ごと方式ごとに設定した基準単収(10a当たり基準収穫量)に引受面積を乗じて算定します。
  方式ごとの基準単収は次のとおり
・半相殺方式は、囲いごとの収量等級に基づき設定されます。
・全相殺方式は、過去一定年間の収穫量に関する資料(JA等出荷先から提供される収穫量に関る資料又は税の申告書及びその関係する書類)により平均的な収穫量を算定し基準単収を設定します。

③基準生産金額とは(品質方式、災害収入共済方式)
過去一定期間の出荷データに基づいて算定される、平年的な生産金額のことです。
水稲では、国が定めるキログラム当たり生産額を用いて、組合員ごと類区分ごとに算定します。麦では、銘柄規格等別の民間流通の契約単価に経営所得安定対策の畑作物の直接支払交付金の数量払に係る金額を加えたキログラム当たり生産額を用いて、組合員ごと類区分ごとに算定します。
④支払開始損害割合とは
基準収穫量に対する損害割合がその割合を超えたときに共済金が支払われる基準となる割合です。
⑤支払限度割合とは
基準生産金額に対して共済が補償する場合の限度とする割合で、90%、80%、70%から選択できます。

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共済金額

共済金額の算定式
半相殺方式
全相殺方式
地域インデックス方式
共済金額=基準収穫量×補償割合×単位当たり共済金額※1
品質方式
災害収入共済方式
共済金額=農家の基準生産金額×農家選択割合※2

※1
単位当たり共済金額(1kg当たり共済金額)は、農林水産大臣が毎年県ごとに告示します。組合員はその中から選択することができます。麦については、経営所得安定対策の畑作物の直接支払交付金を交付申請する方としない方の別に告示されます。

※2
品質方式及び災害収入共済方式では、選択した支払限度割合(9割、8割、7割)を限度に最低4割の範囲内で農家が申し出た割合で共済金額が算定されます。

共済掛金

農家ごと共済目的の種類等ごとに、次により算定します。

  • 共済掛金=共済金額×危険段階別共済掛金率
  • 国負担共済掛金=共済金額×危険段階別共済掛金率×国庫負担割合
  • 農家負担共済掛金=共済掛金-国負担共済掛金

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共済掛金標準率 過去20年間の被害率を基に農林水産大臣が定め、3年ごとに改定されます。
危険段階別共済掛金率 組合員ごとの過去20年間の損害率(共済金/共済掛金)を基礎として危険段階別共済掛金率を設定します。
国庫負担割合 水稲では50%、麦では約50%を国が負担しています。

※組合では、事業ごとに事務的経費として賦課金をいただいております。掛金を納めていただく際は、賦課金と掛金を合わせた金額をお支払いいただくこととなります。

※組合が事業規程で定める払込期限までに掛金を払込みいただけない場合は、共済関係を解除(加入がなかったことと)させていただきます。

共済金の支払額

共済関係の成立している水稲・麦に共済事故による損害が発生し、適正に損害通知が行われた場合、次により算定される共済金を支払います。
なお、肥培管理の粗放もしくは不行き届きまたは病虫害防除の不適切、その他共済事故以外の原因による損害は、分割減収量として支払いの対象とする共済減収量から除かれます。

引受方式 算定単位 共済金の算定式
半相殺方式 類区分ごと
組合員ごと
支払共済金=共済減収量×単位当たり共済金額
共済減収量=被害耕地の減収量の合計-(基準収穫量×支払開始損害割合)
被害耕地の減収量=被害耕地の基準収穫量-(評価単収×引受面積)
全相殺方式 類区分ごと
組合員ごと
支払共済金=共済減収量×単位当たり共済金額
共済減収量=減収量-(基準収穫量×支払開始損害割合)
減収量=基準収穫量-(出荷数量等調査等によって把握される生産量)
地域インデックス方式 類区分ごと
組合員ごと
統計単位地域ごと
支払共済金=共済減収量×単位当たり共済金額
共済減収量=減収量-支払開始減収量
減収量=(基準単収-当年産の統計単収)×引受面積
支払開始減収量=基準単収×引受面積×支払開始損害割合
品質方式 類区分ごと
組合員ごと
支払共済金=(共済限度額-生産金額※2)×共済金額/共済限度額
共済限度額=基準生産金額×補償割合
災害収入
共済方式
類区分ごと
組合員ごと
支払共済金=(共済限度額-生産金額)×共済金額/共済限度額
共済限度額=基準生産金額×補償割合

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麦について、経営所得安定対策の畑作物の直接支払交付金の面積払交付金を受ける場合は、共済金の支払いにおいて、面積払いの交付額を収入とみなして共済金を計算します。

※1
評価単収は、被害申告のあった耕地のすべてについて、損害調査結果に基づいて決定される10a当たりの見込生産量です。

※2
生産金額は、銘柄規格等別の出荷数量に引受時の単価を乗じて計算した金額です。

共済掛金と共済金の例

水稲保険メニューのご提案動画水稲共済の引受方式ごとの補償と収入保険の補償の比較
水稲共済の引受方式ごとの補償と収入保険の補償の比較は次をクリックしてくだい。

水稲共済の引受方式ごとの補償と収入保険の補償の比較 (PDFファイル)

一筆全損特約と一筆半損特約について
一筆全損特約と一筆半損特約については次をクリックしてください。
以下のURLをクリックしてくだい。

一筆全損特約と一筆半損特約についての紹介 (PDFファイル)

加入方式ごとの支払例
加入方式ごとの支払例の比較は次をクリックしてください。

加入方式ごとの支払例の紹介 (PDFファイル)

災害が無かったときは

災害が無かったり少なかった場合、共済掛金は
①万一の災害に備えて積み立てられます。
②災害を未然に防ぐ損害防止事業の費用等に充てられます。

農作物共済Q&A

【問1】 地域インデックス方式は、
どのようにして共済金が支払われるのか?

回答はこちら

【答】地域インデックス方式の場合、共済金は農家ごと、統計単位地域ごとに計算されます。
また、地域インデックス方式は農家ごとの減収量ではなく、農林水産統計より発表される市町村ごとの統計単収が基準統計単収の1割(2割又は3割)を下回った場合に支払います。

共済金支払の対象例(地域インデックス方式9割補償の場合)

●A市、B町でそれぞれ10a(一反歩)の田んぼを1枚ずつ耕作している農家の場合。

●A市の基準統計単収※1を540kg、B町の基準統計単収※1を510kgとした場合の事例です。

※1 基準統計単収は、統計単位地域の最近5か年の統計単収の最大値と最小値を除いた、中庸3か年の単収を平均した単収となります。

市町村名 基準統計単収(5中3) 当年産の統計単収
A市 540kg 470kg
B町 510kg 480kg
A市

共済金=共済減収量×単位当たり共済金額
   =16kg×186円
   =2,976円
    減収量=(540kg-470kg)×10a=70kg
    支払開始減収量=基準統計単収×引受面積の合計×支払開始損害割合※2
           =540kg×10a×10%=54kg
    共済減収量=減収量-支払開始減収量
         =70kg-54kg=16kg

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B町

共済金=共済減収量×単位当たり共済金額
   =0kg×186円
   =0円
    減収量=(510kg-480kg)×10a=30kg
    支払開始減収量=基準統計単収×引受面積の合計×支払開始損害割合※2
           =510kg×10a×10%=51kg
    共済減収量=減収量-支払開始減収量
         =30kg-51kg=0kg

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     A市    B町
共済金 2,976円 + 0円 = 2,976円

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※2 支払開始損害割合について

引受方式 補償割合 支払開始損害割合
地域インデックス方式 90% 10%
80% 20%
70% 30%

【問2】 一筆半損特例はどのような特例で、
どのように共済金が支払われるのか?

回答はこちら

【答】一筆半損特例は、加入申込時に特例を付して申し込みする事で特例の対象となります。
半相殺方式、全相殺方式、品質方式及び地域インデックス方式に適用となり、加入耕地で半損以上の被害があった場合に支払います。

○一筆半損特例とは

収穫量がその耕地における基準収穫量の2分の1(半損)に相当する数量以下の耕地がある場合、基準収穫量の2分の1に相当する数量を減収量とみなして共済金を支払う特例です。

なお、農家単位で算出された共済金と、一筆半損特例で算出された共済金を比較し、大きい方の額を共済金として支払います。

一筆半損特例の計算例(全相殺方式9割補償の場合)

●10a(一反歩)の田んぼを5枚耕作しているA農家の場合

●すべての田んぼの基準収穫量を500kgとした場合で、全相殺方式9割補償とした場合の事例です。

A農家 当年産における各圃場の収穫量 収穫量の合計 引受収量
圃場1 圃場2 圃場3 圃場4 圃場5
200kg 550kg 500kg 500kg 500kg 2,250kg 2,250kg
半損

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●全相殺方式9割補償の共済金

共済金=共済減収量×単位当たり共済金額
   =0kg×186円
   =0円
減収量=基準収穫量-当年産の収穫量
   =2,500kg-2,250kg=250kg
共済減収量=減収量-基準収穫量×支払開始損害割合
     =250kg-250kg=0kg

●一筆半損特例の共済金(圃場1について)

共済金=半損耕地の共済減収量×単位当たり共済金額
   =100kg×186円
   =18,600円
半損耕地の共済減収量=半損耕地減収量の合計-支払開始減収量
          =250kg-150kg=100kg
半損耕地減収量=半損耕地の耕地別基準収穫量×1/2
       =500kg×1/2=250kg
支払開始減収量=半損耕地の耕地別基準収穫量の合計×半損耕地支払開始割合※
       =500kg×30/100=150kg

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全相殺方式9割補償の共済金<一筆半損特例の共済金 となるため、一筆半損特例で計算した18,600円がA農家に支払われる共済金となる。

※半損耕地支払開始割合について

引受方式 補償割合 支払開始損害割合 半損耕地支払開始割合
全相殺方式及び
地域インデックス方式
90% 10% 30/100
80% 20% 50/100-20/100×6/7
70% 30% 50/100-20/100×5/7
半相殺方式 80% 20% 30/100
70% 30% 50/100-20/100×6/7
60% 40% 50/100-20/100×5/7

【問3】 一筆方式はどうして廃止されるのか?

回答はこちら

【答】 一筆方式は、被害申告された耕地一筆ごとに損害評価を行うため、その損害評価に損害評価員等、多くの人員と時間を要することと、高齢化による損害評価員等の確保が困難となってくることから、令和3年産までで廃止されることとなりました。 令和4年産からは、万が一への備えとして収入保険、半相殺方式、全相殺方式等への加入をお勧めいたします。

【問4】 水稲共済の損害評価の基準となる篩目がかわるのか?

回答はこちら

【答】 これまでは、水稲共済の収量とする基準の篩目は、全国一律に1.8㎜(平成15年から)でしたが、令和3年産から都道府県ごとに『その都道府県の農業者が最も多く使用している篩目幅』を適用することと変わります。 このことにより、宮城県では1.9㎜となります。

【問5】 税の申告書類及びその関係する書類により収穫量の全量を把握できる場合も全相殺方式に加入できますが何か申告書類の他に準備する書類はありますか?

回答はこちら

【答】 青色申告、白色申告を問わず申告書類【申告書及びその添付書(決算書、生産量に関する帳簿)】により過去5 か年の生産量が把握できる場合(5 年無い場合、青色申告の場合は1 年以上、白色申告の場合は3 年以上)、全相殺方式に加入できることとなります。なお、過去5 か年のデータ無い場合、適切な基準収穫量の設定のため、青色申告でも3 年以上のデータ提供への協力をお願いします。水稲の場合は、単位当たり共済金額の選択及び基準収穫量の算定のためその基礎資料として申告書類の写し及びその決算書、米の生産に関する帳簿(収穫日毎の収穫量及び販売金額がわかるもの)で用途ごと銘柄ごとの作付面積、生産量及び販売金額を把握しますので協力をお願いいたします。

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