農業共済新聞記事バックナンバー

「野菜作りに挑戦」

【大崎市岩出山】「小さい頃から農業は生活の一部。自分で好きな野菜を栽培してみたかった」と話す大崎市岩出山の白井祐貴(しらい ゆうき)さん(29)。父・正文(まさのり)さん(61)の経営する水稲6・3㌶、繁殖和牛13頭の飼育を手伝いながら、就農を機に野菜作りに挑戦し日々奮闘する。

祐貴さんは、県農業大学校を卒業後、同市の有限会社ダイアファームに就職し農業と土木の経験を積んだ。2020年に就農し、今年から本格的に園芸施設および露地での野菜栽培を始めた。
 現在は、25㌃でネギやピーマン、ソラマメ、ブロッコリー、2.4㌃のビニールハウスでホウレンソウを栽培し、道の駅の直売所、「元気くん市場」や市場へ出荷する。
 白井さん方の野菜栽培は、JA新みやぎが昨年からコロナ禍の米の需給緩和対策として、米から園芸作物へ転換する農家に支援金を交付していたことも、後押しとなった。
 祐貴さんは米からネギ、ピーマンなどの高収益作物へ作付けを一部転換し、同JAの支援を利用した。
 「生産する野菜は商品として色や形、味など品質が良いものができるよう、手間を惜しまないことを心がけている」と話す。
 野菜の生育状況と天候を考慮しながら、防除のタイミングを計算している。初めて栽培する野菜もあることから、知り合いの農家や農業改良普及センターなどからの助言を受け、栽培のノウハウを学んでいるという。
 父の正文さんは「水稲と畜産も手伝ってくれるので頼りにしている。今まで学んできた技術と経験を生かして野菜栽培に一生懸命取り組んでほしい」と期待を寄せる。
 祐貴さんは「今後は収入の増加を目標に栽培面積を広げ、生産設備を充実させていきたい。将来的には従業員を雇用し、法人化につなげたい」と意気込む。(高橋克)

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