農業共済新聞記事バックナンバー

「みんなが集う場に」

【色麻町】一般社団法人色麻町シルバー人材センター(会員126人)では、会員有志が自家栽培した野菜などを持ち寄り、毎週金曜日に販売会を開いている。2022年5月に始め、1年間で延べ82種類の旬の野菜を販売し、人気を呼んでいる。

 「会員さんの自家製野菜販売」と銘打ったこの取り組みは同センター独自の事業だ。5月から12月の金曜日にセンター事務所内で開いていて、現在は6人の会員が野菜を持ち寄る。また、同町役場前で月に1度行われる「地産地消販売会」にも出品している。
 同センターの菅原俊二事務局長は「会員が生産する野菜を販売することで、会員の就業機会の確保につながることを期待した」ときっかけを話す。
 心がけているのは、季節ごとの定番野菜や多種多様な珍しい野菜など、毎週異なる販売品目を用意すること。「見て楽しい売場」にするため工夫を欠かさず、さらに、朝取の鮮度を重視している。
 来店者を増やすために看板を設置し、交流サイト(SNS)や町の広報紙でも開催をアピールする。
 販売会にチンゲンサイやハクサイを出品する会員の佐藤多加ニ(たかじ)さん(80)は「おいしい野菜を作りたいという思いで、夫婦二人三脚で楽しんでいる」と笑顔で話す。ムラサキタマネギやシャクヤクの苗などを販売する松崎れい子さん(71)は「みんなに喜んでもらいたくて、野菜を出品している」と珍しい野菜の栽培に力を入れる。イチゴやスイカを露地栽培する田中久美子さん(72)は「みんなが集まり、楽しめる場所にしたい」と意気込む。
 菅原事務局長は「人が集まりやすい場とし、来店者の増加や出品する会員の増加を目標に、多くの人に周知していきたい」と2年目の抱負を話す。(武藤)

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