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「消費者第一に米づくり」

【大崎市】「消費者に喜ばれる米づくりを目指している」と話すのは大崎市三本木の大森(おおもり)光(みつ)成(なり)さん(69)。消費者の声を聞いて水稲の品種を増やし「ひとめぼれ」など6品種を栽培し、好評を得ている。

大森さんは、父親の農業の手伝いをしながら会社員として働いていたが、32歳の時に父親が他界して経営を引き継ぎ、37年目になる。お客さんから「『大森さんの作った米はおいしい』という声を聞くのがうれしくて農作業を頑張れている」と話す。
 当初は1.5㌶だった田んぼも現在では大崎地域のブランド銘柄「ささ結(むすび)」をはじめ「大粒ダイヤ」「やまのしずく」「つや姫」「萌えみのり」など、合計16.1㌶(受託含)を作付ける。また、転作作物として、発酵粗飼料(WCS)用稲を1㌶、大豆3.6㌶を作付け、ほとんどの作業を一人でこなす。
 稲作作業は、さまざまな工夫を凝らし、土づくりでは地力を高めるために春先に肥料を入れる。
 田植えでは、省力化・低コストのために密苗栽培を行う。苗箱1箱につき200~210㌘の種籾を播き、10㌃あたり苗箱10~14箱で植え、側条施肥を行っている。
 「1粒1粒の米に十分な栄養がいきわたるよう過剰な分げつを抑制するため、中干前の6月から8月にかけて深水管理する」と大森さん。防除では除草剤散布と病害虫の防除を徹底する。
 「2023年産は高温対策に合った「つや姫」が他の品種の中でも一番品質が良かった」と話す。
 「今後は今の経営を維持しながら、以前に行った子実用トウモロコシを2㌶ほど挑戦したい。そしておいしいと言われる米を作っていきたい」と抱負を話す。(青砥)

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