農業共済新聞記事バックナンバー
「涌谷町の魅力を食で発信」
【涌谷町】「『わくやキッチン』を食の観光案内所にしていきたい」と話す、一般社団法人AuBless(アウブレス)代表理事の丹治奈緒子(たんじなおこ)さん(45)。涌谷町の地域おこし協力隊として活動後、日本初の産金地・涌谷町の『黄金』と『食』をテーマに生産者と事業所をつなぎ、流通させる活動を行う傍ら、今年4月「わくや万葉の里 天平ろまん館」内に「わくやキッチン」をオープンした。
わくやキッチンは、町内産の新鮮な食材をふんだんに使用し、手作りにこだわった料理を提供。「涌谷御膳」「本日のカレー膳」「本日のピザ膳」のメインメニュー3種類に加えてドリンクと季節ごとに変わるデザートを提供する。
メインメニューの1つである「涌谷御膳」は、涌谷町の食文化を味わうメニューで、昨年文化庁100年フードに認定された郷土料理「おぼろ汁」を食べることができる。町内の野菜やおぼろ豆腐を使用しており、精進料理にちなんだ優しい味わいと豊かな風味が特徴で、訪れる観光客から好評を得ている。
メインメニューは週変わりで、その週に収穫される食材で丹治さんが献立を考えている。また、日本遺産「みちのくGOLD浪漫(ろまん)」の食の拠点として、「金ニラ」や「黄金レモン」など町内の「黄金食財」も時期に合わせて料理で提供し、使用される「黄金食財」や野菜は館内の産直コーナーで購入が可能だ。
「観光客にはもちろん、町内の方にも料理を食べてもらいたい」と丹治さん。
「これからも地元の生産者や事業所と協力して横のつながりを広げていきたい。つながりを大切に涌谷町の食の魅力を発信していきたい」と笑顔で抱負を話す。(大友)▽営業日=週末(土日祝)・営業時間=午前11時30分~午後2時30分