農業共済新聞記事バックナンバー

「多彩な品目に挑戦」

【角田市】「枝野を代表する野菜を作りたい」と話す角田市枝野地区の戸村翔さん(33)。就農を機に両親と共に、園芸ハウス5棟(8.3㌃)で、季節ごとにさまざまな野菜作りに挑戦し日々奮闘する。

「わが家は代々農業を営んでおり、途絶えさせたくない、両親の手助けをしたいという思いがあった」と戸村さん。2021年に新規就農した。
 現在は、トマトやレタスを中心にミニトマト、シュンギク、スティックカリフラワー「カリフローレ」などを栽培し、JAみやぎ仙南や「道の駅かくだ」に出荷する。
 「以前から簡単な作業を手伝うことはあったが、本格的な農業の経験はなかったため、分からないことも多く大変だった。しかし、地域の先輩農家からいろいろなことを教えてもらった」と戸村さん。「就農当初はうまくできなかったトラクターの操縦も徐々に上達してきた」と話す。
 レタスは、4品種を試験的に栽培し、風土に合った品種を選別している。中でも「早生サリナス」は、苦みが少なく甘みがあるのが特徴で消費者に好まれるという。戸村さんは「今後も収量、品質の向上を目指したい」と試行錯誤を重ねる。 
 また、トマト本来の甘さとコクを引き出すため、地元の畜産農家から仕入れている堆肥をはじめとした有機肥料や、ミネラルなど約7種類の肥料を混ぜ合わせて良質な土壌作りを行う。
 「昨年は暑さの影響でカリフローレが思うように出荷ができなかった。この経験を糧にして今年の作付けを失敗しないようにしたい」と戸村さん。「自分が作った野菜を食べた人がリピーターになってくれたときはうれしかった。これからも、よりおいしいものを届けたい」と抱負を話す。(小泉)

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