農業共済新聞記事バックナンバー

「安全安心なイチゴを提供」

【山元町】「山元町の完熟イチゴを食べてほしい」と話す山元町笠野地区の株式会社オハナ代表取締役・菅野孝明(かんのたかあき)さん(55)。2011に発生した東日本大震災を乗り越えて復興し、高品質なイチゴ栽培を目指す。

同社は、2024年に設立し、従業員12人で構成。鉄骨ハウスなど22棟で、出荷用として主に「にこにこベリー」、イチゴ狩り用に「紅ほっぺ」と「もういっこ」を栽培する。
 イチゴ栽培には、高設栽培を導入。高設栽培は、栽培ベッドを高設化することによって作業姿勢が大幅に楽になり、作業負担軽減に繋がっている。イチゴ狩りでも、子ども目線の高さに設定しているため、子どもはもちろん老若男女誰でも収穫しやすいよう工夫する。
 安全安心なイチゴを提供するため消毒は最小限に抑え、天敵製剤や紫外線B波(UV‐B)でダニやうどんこ病などの病害虫対策に努めている。また、受粉は低温でも活動してくれる「マルハナバチ」を使うことで受粉率を高め、収量の安定を図っている。
 東日本大震災では、津波でイチゴもハウスも全滅。栽培が困難になったが、地域の方々やボランティアの支援と、共済金のおかげで営農が再開でき、同年の12月には出荷できるようになった。「いろいろな繋がりが大事だと感じた」と菅野さんは振り返る。
 社名の「オハナ」は、ハワイの言葉で「家族」という意味。今まで携わってくれた方々や購入者との繋がりを大切にしていきたいという思いが込められている。
 「従業員のことを考え、繁忙期だけでなく年間を通して従事できる環境を整えたい」と菅野さん。「今後は、加工品などの6次化を目指し、一年中お客さんに提供できるように直売所兼店舗を建設したい」と意気込む。(佐藤雅一)

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